年賀状は日本の大切な文化のひとつですが、これは日本だけの文化なのでしょうか?
そこで今回は日本の近隣の国の年賀状事情を見て行きたいと思います。
まず大韓民国では、毎年11月に郵政事業本部から年賀状(カードとはがき)が発売されます。
日本のような「くじ」はついていないようです。
グリーティングカード感覚なため日本のように大量に送る習慣はないそうです。
そして中華人民共和国の年賀状は、昔上層士大夫の間で、深遠の挨拶を書いた簡単な手紙を出す習慣があった事から始まっています。
宋、周期などの上層士大夫の交際はとても広く、交際相手全員に新年の挨拶をする事は不可能で、親友以外の相手には「梅花箋」という紙で作った、幅2寸、長さ3寸の名刺のような物に相手の名前、住所、めでたい言葉を書いて、代わりに召使を新年の挨拶に行かせました。
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それが現在の年賀状の起源とされています。
現在の中国では日本の年賀状とそれほど代わりのない物が存在します。
郵便局でも日本と同じような年賀状が販売されたり、パソコンなどでオリジナルの年賀状を制作するという人も増えているそうです。
中国、韓国の他にも台湾、ベトナム、シンガポール、タイ、マレーシア、さらにロシア、オーストリアなどにも年賀状が存在します。
やはり中国は赤い色を好んで使用することも分かっています。
日本と台湾がいのしし年の時、中国はぶた年、ひつじ年の時やぎ年など干支も国によって微妙に異なっています。
色々な国に年賀状が残っている中、日本でも年賀状の文化はいつまでも残ってほしいものだなと思います。
イスラム圏の年賀状
年賀状といえば日本特有の物のようにも思えますが、「新年の挨拶」は世界共通の文化なようです。
外国に年賀の挨拶を送りたい場合は、やはり先方の国情や宗教などへの気配りが必要です。
国によってカレンダーが違い、太陽暦の1月1日が新年になるとも限らないです。
偶像崇拝が禁止されている宗教ではもちろん人物や動物の絵柄を避けなければなりません。
先方の事情がよく分からない時は、季節の挨拶として送ります。
ここで世界の中でも、イスラム圏の年賀状を見てみます。
イスラム暦の第9月は断食月ラマダンです。
マホメットがアラーからコーランを授かった祝福の月で、ひと月の間イスラム教徒は日の出から日没まで断食をし、節制した生活を送ります。
新年のお祝いではないですが、ラマダン明けに盛大な祭りが行われます。
「ラマダン明けおめでとう!」という意味の賀詞が交わされるそうです。
ここで当然の事ではありますが、キリスト教と対立するユダヤ教・イスラム教の人にクリスマスカードを送る事は禁物とされます。
イスラムではラマダン明けの賀詞がありますが、外国語の賀詞には他にどの様なものがあるのでしょうか。
まず英語は「Seasons Greetings and Best Wishes.」年末年始のご挨拶を申し上げ、ご多幸をお祈りします、「Best Wishes for the Holiday Season.」よい休暇をお迎えください、「Merry Christmas and Happy New Year!」素敵なクリスマスと幸せな新年をお迎えください、中国語は「祝新年快楽」、ロシア語は「新年おめでとうございます」という意味の賀詞、フランス語は「素敵なクリスマスと幸せな新年をお迎えください」という意味の賀詞、スペイン語は「幸せなクリスマスと新年をお迎えください」という意味の賀詞となっています。
海外の年賀状は新年に前もって、よい1年でありますように、とお祝いする事が多いようです。
色々な国に年賀の挨拶がある中で日本も年賀状の文化など失わずに残っていくと良いと思います。